次世代コンソールの接触点

後藤弘茂のWeekly海外ニュース コンフィギュレーションが可能なPLAYSTATION 3 〜SCEI 久夛良木健氏インタビュー(1)
結局のところ、PS2のときに薄々構想はしていた「家庭への浸透」「ホームコンピューティングのコア化」を今度こそ押し進めたい、という意志の結実がPS3ってことなのだろう。
PCという上位プラットフォームを事実上握っているから緩やかな移行が可能なMicrosoft : Xbox360に対して、基盤を持たないゆえ圧倒的なハードウェアスペックをベースに一気に環境の立ち上げを狙うSony : PS3……って感じか。

ところで現時点で次世代型と呼ばれてるどのコンソールも向いてる方向が違うということになっているが、実のところ全て共通で戦おうとしているフィールドがひとつある。すなわち、「ネットワークへの接続&配信サービス」。
この点実はもっとも保守的な戦術を取っているのがXbox360(HDD非搭載モデルが存在する)。PS3は容量こそ少ないもののHDD標準搭載だし、Wiiは小容量とはいえフラッシュメモリ本体内蔵。特にWiiは「24時間常時オンライン」というモデルを狙っているあたり、最も意欲的であり、しかも「家電的」だ。
PCメーカーであるMicrosoftが最もゲームコンソール的なものを出し、ゲーム屋である任天堂が最も家電的なWiiを出し、家電メーカーであるSONYがPCらしきものを出す。この微妙なねじれ構造はとっても興味深い。